花粉症は手術で治るの?どんな手術?
2016.12.07
花粉症を代表とするアレルギー性鼻炎ですが、、、
症状の辛い方々は一般に薬局やお近くのクリニックでお薬をもらい内服することが多いと思います。
しかし、内服以外にもアレルギーの治療戦略があるんです!
今日はそのうちの代表である「アレルギーの手術治療」についてお話いたします。
まず手術の話をする前に鼻の中の話をします。
下の図は、鼻の穴を広げて見た鼻の中の様子です。
右と左の鼻は鼻中隔という壁によって隔てられています。
そして、左右に鼻甲介(粘膜ひだ)があり、上・中・下鼻甲介があります。
特に上の図のように下鼻甲介が最も大きく、鼻汁を分泌も最も多いのが特徴です。
アレルギー手術は下鼻甲介手術
アレルギー性鼻炎の手術治療で本邦で広く行われているものに
1.下鼻甲介粘膜焼灼術
2.下鼻甲介切除術
3.粘膜下下鼻甲介骨切除術+後鼻神経切断術
この3つがあります。
1.下鼻甲介粘膜焼灼術
下鼻甲介粘膜(鼻の中で最も大きく、鼻汁を最も分泌する場所)をレーザーにて焼灼するという方法です。とても簡便で耳鼻咽喉科であれば局所麻酔でほとんどの施設で受けられる治療です。レーザー焼灼することにより、腫れた粘膜を縮小し鼻詰まりを改善させることができます。
欠点は長期的な効果に乏しい点で、繰り返し処置をする方が多いのが現状です。
2.下鼻甲介切除術
文字通り粘膜ひだをはさみで切除し、ボリュームを減らしてしまう手術です。
術後の出血の問題があるため、入院治療で施行する施設が多いですが、この術式は数年で再発することが多いため減少傾向です。
3.粘膜下下鼻甲介骨切除術+後鼻神経切断術
手術治療の中で最も施行されている術式です。
この術式は下鼻甲介粘膜の中にある骨ののみを切除し、くしゃみの原因神経である後鼻神経を切断する術式です。この術式は長期的な成績もよく、重症なアレルギー性鼻炎患者様の標準的な術式です。
全身麻酔下で行われることが多く、施行可能な施設が限られるというのが現状です。
何をしても花粉症状が辛い場合は手術加療を相談してみてはいかがでしょうか?
花粉症を