お知らせ

急な発熱(驚)!気軽に解熱剤は飲まないで!大変なことに…

2016.12.28

寒さが本格化してきましたね~。

 

皆様いかがお過ごしでしょうか???

この時期は発熱患者様がたくさん来院されます。

発熱すると関節の痛みが強くなったり、頭もふらふらして来て解熱剤を使用されがちですが…

「その解熱剤ちょっと待ってください!」という話です。

 

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特にインフルエンザが流行るこの季節、気軽に市販の解熱剤を飲むと大変なことになることがあります。

 

大変な事とは???

 

インフルエンザ感染中に内服すると、

けいれんや意識障害を生じ後遺症の危険性のある「インフルエンザ脳症」や

重大な肝障害を引き起こす「ライ症候群

にまで発展することがあるんです。

 

特に小児には注意が必要で、

サリチル酸系(バファリンなど)・ジクロフェナク系(ボルタレンなど)・メフェナク酸(ポンタールなど)

鎮痛剤は絶対に使用しないでください!!!

 

また、とても重要なポイントがあります!

本来、解熱剤は病気を治す薬でなく、あくまでも対症療法の薬です。

ある研究では、解熱剤を使用すると治癒するまでの時間が延長してしまうという結果が出ています。

発熱は外からやってきたウイルスや細菌をやっつけている自己防衛反応です。

解熱剤を使用することによりその防衛反応を弱めてしまうからです。

本当に発熱により体力が消耗しぐったりしている時以外は使用を控えるという意識を持つといいかもしれません。

 

日本小児科学会の声明でも

「インフルエンザにおける解熱剤の使用については慎重に行なうこと、そして使用するのであれば安全性が高いアセトアミノフェンを」

(アセトアミノフェン:カロナール・アンヒバ・アルピニーなど。)

あくまでも、解熱剤は慎重に!なのです。

 

また、ロキソニンについてはどうでしょう?

インフルエンザ脳症とロキソニンとの関連性は今のところ示されていませんが、

安全であると断言できるものではありません。

ロキソニンは15歳以上であれば内服可能でありますが、

インフルエンザ脳症の発症率の高い10代では使用を控えるべきであると個人的には思います。

 

やはり、この時期の発熱には最も安全性の高いアセトアミノフェンのみで考えていた方が安全ですね。

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